派生語を勉強してみよう①〜president
この頃、ニュースはDonald Trump氏が大統領選で勝利したという話で持ちきりだ。
President Trumpと呼ばれる日が来るのも遠くない将来。
英語でニュースを読んだり聞いたりする方は、"president"(大統領)という単語があちこちで使われていることに気づくだろう。
例えば、
"Donald Trump will become president (of the United States).”
(ドナルド・トランプは(アメリカの)大統領になる。)
”Donald Trump was elected president (of the United States)."
(ドナルド・トランプが(アメリカの)大統領に選ばれた。)
などと表すことができる。*1
ところで、ニュース記事によっては、同じことを全く別の言い方で表しているものもある。
以下の文である。少しだけ上級者向けの問題だが、下線部に何が入るか考えてみてほしい。
①"Donald Trump won the ________ ."
(ドナルド・トランプは大統領の地位を得た。)
②"Donald Trupm won the ________ election."
(ドナルド・トランプは大統領選挙に勝利した。)
いかがだろう。
実は、ここには"president"の派生語が入るのである。
ヒントは、①には名詞、②には形容詞が入る。
正解は、
①"presidency"
②"presidential"
だ。
②はともかく、①は難易度がかなり高いかもしれない。
派生語を理解すると、初めて出会う単語も「ああ、あの単語の変化したものかな?」と意味を推測しやすくなる点で、とてもお得である。
特に今回の場合、"win the presidency"という言い回しは、大変高級な表現である。
ライティングをする際にも活きるので、ぜひ派生語を意識した勉強をしてみよう。
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最後に、派生語の問題をおまけで。
大学受験生の方は、ぜひトライしてみよう。
前にこのブログでも扱ったことのある、動詞 "consider"(よく考える)。
この単語の派生語の、名詞と形容詞はなんだろうか。
ただし、形容詞は、1つではなく、2つ考えてみよう。
「思いやりのある」と「かなりの」という形容詞だ。
正解:
名詞 "consideration"(よく考えること)
形容詞 "considerate"(思いやりのある)
"considerable"(かなりの)
*1:presidentは大文字で始まる場合も有り。
ニュースで分かるemergeの使い方
Donald Trump was under unprecedented pressure to step down as the Republican presidential nominee after a video _______ showing him joking about sexual assault and detailing his attempts to seduce a married woman.
to become known or apparent (引用2)知られる、あるいは、明らかになる(拙訳)
thinkとconsiderの違い
to think about (something or someone) carefully especially in order to make a choice or decision (http://www.merriam-webster.com/dictionary/consider)特に選択や決定をするために、入念に(人や物について)考える (拙訳)
説明してみよう②〜concerned
feeling interest and worry (http://www.merriam-webster.com/dictionary/concerned)(拙訳: 関心や心配を感じている)
要は、心が動いているということを表す、ということだ。
「結果」を表す英語
最近、ニュースをや映画を見る中で、outcomeという単語をよく目にする。
「結果」という、少し高級な単語だ。
しかし、少し足を止めて考えてみると、「結果」を表すにも様々な単語があるように思う。
あなたは、「結果」と翻訳される単語をいくつ思いつくだろうか。
例えば、ぱっと思いつくところで、result。
それから、consequenceという単語も耳にすることが多い。*1
もう少し考えてみよう。
この3つは意味はどのように違うのだろうか?
そこで、result, consequence, outcomeの意味の違いを、オンラインの英語辞書を元にして考えてみたい。
今回は、Cambridge DictionaryのEnglish-Japanese(英語で定義がされているが、日本語の翻訳も載っている)を使用する。
まず、result
something that happens or exists because something else has happened 結果, 結末*2
何か他のことが起こったために、起こる、または存在するもの(拙訳)
resultに関しては、まあそうなのかな、というところだと思う。
何かのために在るようになった何か、といったところだろう。
次に、consequenceとoutcomeについて見てみよう。
consequence
the result of an action, especially a bad result
結果 *3
行為の結果、特に悪い結果(拙訳)
outcome
the final result of an activity or process
結果 *4
活動または過程の、最終的な結果(拙訳)
consequenceもoutcomeも、resultという単語が定義に入っていることにまず注目したい。
それは、resultは、consequence、outcomeと比べた時に、「結果」を表す最も基本的な語だからである。
consequenceは、「特に悪い結果」を表す、という点が発見である。
outcomeは、「最終的な結果」という点が面白い。
Cambridge Dictionaryでは、"the outcome of an election"*5という例があがっていた。
選挙の結果、というわけだが、確かにoutcomeという語を使用する限り、途中段階の結果は想定しづらいだろう。
興味深いことに、Cambridge Dictionaryの日本語訳では、これら3つの単語はどれも「結果」なのだ。
英英の定義を見ると、単語の持つニュアンスを具体的にはっきりと掴むことができ、色々な発見がある。
まとめ
・resultは「結果」を表す基本的な語
・consequenceは「特に悪い結果」を表す
・outcomeは「最終的な結果」を表す
*1:ちなみに、もっと同義語をたくさん知りたい時は、シソーラス辞典を引くと良い。
*2:
http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english-japanese/result
*3:
http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english-japanese/consequence
*4:
http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english-japanese/outcome
*5:
http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english-japanese/outcome
説明してみよう①〜interesting
英語を話す上で、よく使ってしまいがちな単語の一つが、そう、interesting。
例えば、友達から面白い話を教えてもらった時。
"That's so interesting!"
でも、interestingって、実際にはどういう意味なんだろう。
今回は、前回と同様、オンライン上でフリーで使える英英辞書を元に考えてみたい。
さて、以下には、Merriam-Webster's Learner's Dictionaryの、interestingの定義を引用する。
読む前に手を止めて、この単語を自分の力で定義してみてほしい。
少し考えてから、下に目を通すことをお勧めする。
このくらい空ければ良いだろうか。では、引用。
attracting your attention and making you want to learn more about something or to be involved in something : not dull or boring*1
(拙訳:関心を引き、それについてもっと学びたい、あるいはそれに関わりたいという気持ちにさせて:退屈ではない様子)
いかがだっただろう。
まず、interestingは形容詞なので、同じ品詞である形容詞か、動詞を変化させて-ingの分詞形で定義しなければいけない、ということが分かる。
一番シンプルな定義の仕方は、反意語を載せることである。
すなわち、"not dull or boring"と言うことでひとまずの定義ができる。
そのやり方を取らなければ、今度はダイレクトに定義しなければならない。
その際、キーワードは"attracting"だろう。
「(関心を)引きつける」
interestingの意味を考えると、確かにそうだろうな、と思う。
おまけ:
Cambridge English Dictionaryを見ると、面白い例が載っていた。
That's an interesting looking hat you're wearing, Neil!*2
どんな文脈でこの文を使うのだろう。
これは、皮肉で使うそうだ。このinterestingのCambridge English Dictionaryの定義はこうなっていた。
humorous strange or different*3
(拙訳:おどけた感じで 奇妙な、あるいは異なった)
だから上の文は「お前、面白い形の帽子してるな、ネイル!」(拙訳)とでもなるのだろうか。
日本人は、こういう皮肉や冗談の英語に弱い。
自分も、こういう文がすぐに言えるようになるといいな。
So, is this essay interesting?
cuteとprettyの違い
英語を学習する上で気になるのは、類義語の使い分けだろう。
例えば、海外旅行に出かけた時、可愛い犬を見かけたとする。
英語の勉強が進んでいる人ほど、(ん?可愛い・・・pretty?まてよ、cute?)と頭で考え込んでしまう人も多いだろう。
何となく、cuteの方がよく耳にするし、適切な感じがするが、実際の使い分けはどうなのだろう。
ちなみに、ネイティブにどう違うんですか?と尋ねても、ほとんど違いはありません、と答えられてしまった。
そこで、オンライン上で無料で利用できる英英辞書を頼りに探ってみる。
Cambridge Dictionary*1
cute
(esp. of something or someone small or young) charming and attractive *2
(拙訳:特に、大きさの小さな、あるいは年の若い、物や人について)魅力的な
pretty
pleasant to look at, or (esp. of girls or women or things connected with them) attractive or charming in a delicate way
(拙訳:見た目が感じが良い、あるいは、(特に、少女や女性などについて)優美な様子で魅力的な)
ここまで比較すると、①cuteは大小や年齢が関係するということが分かる。②prettyの"in a delicate way"(優美な様子で)というのがキーワードだな、と感じる。
しかし、これだけでは良く分からなかったので、もう一つ辞書を引いてみた。
Merriam-Webster's Learner's Dictionary
cute
having a pleasing and usually youthful appearance*4
(拙訳:感じの良く、大抵若々しい様子で)
pretty
attractive to look at usually in a simple or delicate way*5
(拙訳:大抵、純真あるいは優美な様子で、見た目が魅力的な)
こちらの方が良く分かる定義をしてくれている。
①prettyの定義にはやはり"in a delicate way"という表現が出てきている。②また、cuteには若々しさという様子が現れることが分かった。
まとめ:
cuteには、小さく若々しい、というニュアンスがある。
prettyには、優美のニュアンスがある。
感想
この記事を書くのに1.5時間・・・。ブログを書くのは難しい。
*1:Cambridge Dictionaryはアメリカ英語とイギリス英語のそれぞれの定義を挙げている。今回の記事ではアメリカ英語の定義を引用。
*2:http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/cute
*3:http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/pretty